episode.1

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翌朝、 いつもの電車に 彼は いつも通り乗っていた。 昨日の気まずさは 自分だけのものなので 気にする必要もないのに なんだか 気にしてしまう。 そんなときに 限って その日の電車は 妙に混んでいて 電車が止まる度の 乗り降りの流れで 気が付くと 私は 彼の隣りに立っていた。 別に大丈夫、私は何もしてないじゃない。 自分に言い聞かせ 涼しい顔をしていなくては、と 顔を作りつつ 全身で隣の彼を意識していながらも、 決して隣を見ないようにと 不自然なくらい 前の窓を見つめていた。
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