プロローグ

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プロローグ

新しい物を使う瞬間、ドキドキする。 大抵は幸せを感じたり満足感で満たされる。 (大抵は………ね?) 中学から見知ったクラスメイト、高校も偶然同じ学校、だけど別クラスで時々目にする程度。 彼は私とは違い頭も良くて容姿も良くて目立ってた。 彼女もいたし、教室の隅で本を読んでいる私とは違う世界の人種だった。 大学生になって同じ講義で見かけた時は驚いた。 大学は地元からは二時間程離れた場所にあって、まさか同じ学部にいるとは思いもしなかった。 その点で言えば驚いたのは彼の方かもしれないけど、建築学部、でも最近、女子も多いし建築とひと言で言っても色々だし…。 腐れ縁とでもいうのか、何となく話す様になった。 卒業後、それぞれ就職して飲み友達になってお互いの家を行き来したりしているうちに…同棲が始まり、結婚。 特に盛り上がる事もなく結婚。 それが間違いだったのかな? 夫になった今も彼はハイスペックな容姿でモテまくっている。 世の女性は何故、既婚者にわざわざ声を掛けるのか、そして何故、奴はそれを受け入れ断らないのか。 今日も今日とて、妻の存在に気付かない綺麗な蝶がお持ち帰りを期待して甘い声で奴を呼んでいる。 そして奴はお持ち帰りをするのだ。 結婚3年目にして奴が言った我が家のルールを掲げて……。
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