エリート彼氏の、そんなところも好き!

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 頭の上から降ってくる悟志の言葉に、わたしは首を横に振った。目尻に陣割、熱いものがたまっていく。 「え? え?」  ますますうろたえた悟志の声がした。  あ、また勘違いさせちゃった。わたしは小さく、ふふ、と笑った。  悟志は朝早くから夜遅くまで働くエリートサラリーマンで、仕事がきつきつなところに、わたしと同棲をはじめようとしてくれたのだ。段取りもなにもかも、彼が仕切ってくれて、わたしが簡単に住めるようにしてくれた。考えることも計画も、そのうえ仕事も、となると、頭はフル回転以上だったに違いない。  だったら、今度はわたしが考えよう。 「ちがうの。わたしが悟志に甘え過ぎていたんだね。わかってあげられてなくてなくてごめんなさい。今度から、どこにどう置いてほしいか、イラストや説明文を棚につけてわかりやすくするから、それを見てね」 「はは、会社の棚みたいだな。……ありがとう、助かるよ」  ほっとした悟志の声を聞きながら、わたしは頬を悟志の胸にすりすりしたのだった。
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