アナザーメモリーヒーロー

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エピローグ 「ねぇ、覚えてる?」 「ああ、君は、あの時の。覚えてるよ~。宇宙人、だっけか。突然現われて、小さい姿だから、ぼくビックリしてこわかったけど、そのあと色々話してくれて」 「覚えててくれたの。うれしい~」 「だけど変だな。今のぼく、ずっと昔に君と会ったことは覚えてるけど、それ以外のことは全然思い出せないんだ」 「そりゃそうよ。今のあなたは記憶喪失だった時のあなたなんだし」 「え、どういうことだ。まあいい。だけど久々に君に会えてうれしいよ。もっとお話しよう」 「だけど今それどころじゃないの。あのね・・・」 女の子は一連の出来事を話していった。 「そうなんだ。別の宇宙人が攻めてくるんだ」 「だから今のあなたの協力が必要なのよ」 「わかった。それでどうすれば」 「ちょっと待ってて。それじゃあいくわよ」 女の子が機械を操作すると、たちまちヒーローの姿となった。 「ええ、これがぼく?テレビでよく見てたヒーローみたいに本当になれるなんて」 「どんなヒーロー?」 「いや思い出せないなあ」 「そりゃそうね。それでその姿で侵略者が送ってくる怪獣と戦うのよ」 「よおおし、やってやるぜ」 元の人間の姿に戻る。 「それじゃあ、私はもどらなければ」 「え、どこへ?」 「もう1人のあなたのところへ」 「ええ、ぼくって、何だか変身する時しか生きていられないみたいで。何か複雑だなあ」 「わたしだって、昔のことを覚えているあなたともっと話をしたかったわ。でもそうも言ってられない。さあ記憶を戻すわよ。それじゃ、その時が来るまで、さようなら」 ―――終わり―――
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