アナザーメモリーヒーロー

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しばらくたった頃。 「地球防衛軍が組織されたそうね。あのことがあってから人間達は対策に乗り出したというところね」 「だけど侵略はあれっきりだったんだろ。このことを何とか伝えられないかな」 「どうやって?」 「うーん信用してくれそうにないな。それより」 「何?」 「今回の出来事があったところで、ぼくの生活が変わったわけではないし。相変わらず無職同然のフリーターだ」 「だったら地球防衛軍に志願すれば?私達のことを伝えたらむしろ重大な情報提供者として優遇して下さるわよ」 「いややめとく」 「え、どうして?ヒーローの番組が好きなんでしょ」 「地球防衛軍の仕事は危険だからやらないことにすると子供の時から考えているんだよ」 「意外と現実的ね。夢がないというか。仕事がない人ってやりたいことがないんだそうね」 「いやぼくはやりたいことが色々あるんだ。だけどなかなか実を結ばないんだ。例えば、小説を書くとか。マンガだとうまく絵が描けないけどお話を考えるだけなら小説でいいかなと。そうだ、今回の一連の出来事をネタにすればいいんだ。ありのまま書いたところで誰も信用してくれないけど面白い作り話としてなら認めてくれるだろうしな。ようし、君が記録したという映像を見せてくれ」 「いいわよ」 「それでいつまでいてくれるんだ。寿命を縮めないために眠りにつかなければだろ」 「あなたが成功するまで」
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