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ネヒロネとアジガンダの二人だけがいる農場。今日は天気が良く、二人が初めて出会った日のようだった。
アジガンダは青空に向かって、手を広げて叫んだ。
「私、前よりも生きている気がする」
「アジガンダは前から生きているよ。今だって、生きている」
アジガンダはネヒロネの元へ走ってきて、勢いよく抱き着いた。
「こら、土が付くよ」
ネヒロネはアジガンダの肩を押して引き離した。
アジガンダは笑顔でネヒロネを見つめている。
アジガンダのブルーの右瞳には、グリーンの根が張り始めていた。
(了)
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