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佐倉さんが口を開く。
「何かあったの? 私でよければ相談に乗るよ」
その言葉に、凛香さんは、苦笑した後に話し出した。
「大した話ではないんです、私が家の付き合いがある息子に言い寄られてて。私の家は、私がこの子と付き合っていることを知りません、まぁ、言えませんからね。だから、他にいい人がいなければ、家同士の繋がりも深まるから、交際してみてはどうかと。ただ、彼は私のことなどどうでも良くて、うちの名前と財産を狙っているんです。そんな人とたとえ、利があっても添い遂げることは不可能です。」
凛香さんの家庭は資産家らしく、よくある政略結婚のような話も飛び交うのだろう。
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