愛人にも愛は必要です

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 朝、目を覚ました蓮太郎は、 「……悪い夢を見た」 と呟く。 「お前がかぼちゃに手を引かれ、連れ去られる夢を見た」  かぼちゃじゃなくて、かぼちゃの馬車では。  そして、かぼちゃの馬車は好きな人のところに連れていってくれるものなのでは……。  行くのなら、あなたのところでしょう、と唯由は思っていたが、恥ずかしいので言わなかった。 「私はあなたと人狼ゲームをして、斬殺される夢を見ました」  はじめての夜だったのに、ふたりとも、ロクな夢を見なかった。  だが、いつかはそれもいい思い出となるだろう――。 「今からやるか、人狼ゲーム」 「えっ?」 「俺は昨日、ほんとうは、人狼ゲームをやりたかったんだ。  だが、それでは告白するタイミングがつかめない気がして」  ……確かに。  ものすごい荒んだ状態で告白されそうだ……と唯由は苦笑いする。
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