村人ルシア・アルハイム

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 「と、そんな事より続きだな。 うわっ、今のスキルで土まるけ…………ほんと使い勝手の悪いスキルだな」  どこでも見かける、田舎の村人が着ているシャツを俺も勿論着ている。  白と言うよりも茶色に近いそれが先程の技で土が跳ね返り、どろどろになっていた。  このまま農作業をこなしても良いのだが、若干気持ちが悪い。  俺は仕方なく鍬を地面に刺して土を払っていく、そんな時だった。  その様子を切り株で眺めていたーー  「ルシア、大丈夫? 手伝おうか?」  深紅の短い髪をわざわざ後ろ結びにしている、紺のワンピースの上に軽鎧を装着した女の子が話しかけてきた。  足を閉じた方が良いんじゃないかな。  スカートの部分からショートのズボンが見えてて、なんかエロいから。  童貞には刺激が強いんだよな。  「もう! どこ見てるの!」  俺の視線に気付いた幼馴染みのノエルが股を閉じる。  怒ったような言い方だが、顔を見るに怒っている訳ではないようだ。
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