村人ルシア・アルハイム

3/5
前へ
/316ページ
次へ
「何処ってそりゃあ、パンツが隙間から見えないかなって」 「私、ルシアのそういう欲望に忠実なところ嫌いじゃないけど、他の女の子は嫌がるからやめた方が良いよ?」  他の女の子ね、と頭を振りながら拾った鍬で畑を耕す。  後ろに下がりながら何度も振り下ろして。 「つったって、このルーシッド村には同い年は俺らだけだろ? あとは大人ばっかりだし」  俺達の住む村はかなり田舎なので、あまり若い人が居ない。  みんな都会に移り住むからだ。  そして都会で生まれた子供は、こんな廃れた村の存在なんて教えられてないだろう。  まあ、そんな村も今日は賑わいを…………ちょっと待て。  主役たるこいつがなんでまだ、うち畑に……? 「そりゃまあそうだけど。 …………私としては、他にも女の子居なくて助かるけどね……。 もし私より可愛い娘居たら……と……れ……うし……」 「なに? 聞こえないんだけど」 「むうぅ~! 何でもないよ!」
/316ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加