探し物

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探し物

目が覚めたら、そこは何もない世界だった。 どうしてこんな場所にいるんだろぅ。 「ここはどこ?」 ふと考える・・・。 夢でも見ているような感覚で。 辺りを見回しても、何もない。 とりあえず、何も考えないで、ゆっくり、ゆっくりと、 歩いてみることにしょう。 どうしてこんな世界に迷いこんだのか、分かりません。 「いったい、何が起こってるんだ」 考えても、考えても、分かりません。 「何かわからない、誰か教えて欲しい」 何故分からないのかと言うと、それは・・・。 何処かに心というものを、置いてきてしまったみたいだ。 「どうしたらいいのだろう。」 ここには、時が止まったみたいに、時間も分からない。 「何をしたらいいのか、まったく分からない」 すると何処からか、小さな声が聞こえてきました。 「あなたは、何か探し物をしていませんか」 耳を澄まして、声がする方に歩いてみます。 するとまた、声が聞こえてきます。 「あなたは、どうしてここにいるのですか」 「自分でもどうして、ここにいるのか分かりません」 声のする方へと、答えました。 「あなはた、もしかすると、心というものを、どこかに、 置いてきてはいませんか?」 その答えはわかりません。 何故なら・・・。 どこかに心を置いてきてしまったから、 何を考えたらいいか分からないのです。 「どうしたらいいのでしょうか」 ただひたすら、何回も尋ねることしかできません。 「あなたには、何か大切なことが見つかります」 そう言って声は聞こえなくなりました。 「大切なこととは、いったい何だろう」 何度も、何度も、何度も考えました。 そして、ついに答えがわかりました。 「そうか大切なこととは、何かを考えると言うことだ」 それは、考えると言うことは、心がないとできません。 大切なことを、考える気持ちを取り戻すことができました。 何かを考えると言う大事なことに、気づくことができ、 気持ちを持つということができ、 そして、心と言う大切なものを、 見つけることができました。 あなたは、今何を考えていますか・・・。 ほら、そっと耳を澄ましてみて下さい。 「あなたは、何かを探していませんか」 声が聞こえてきませんか? きっと探している物が見つかるはずです。
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