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もう18年間ほど探しているものがある
娘を母乳で育てているときからだ
時々夫にあるか聞いてみても
「見当たらない」
という
おとといの夜も夫に聞いてみた
「ねえ、ずいぶん前から探しているんだけど知らない?」
夫は、まだ探しているのかと笑いながら
「長いこと見つからないねぇ」
という
月曜の朝
初夏の日差しが眩しかった日
いつもの様に、
高校に行く娘と私で朝食をとっていた
今日から制服が夏服
それだけで何かキラキラしている
(うちの子も青春真っ只中って感じね)
なんて思いながらコーヒーをすすった時に
私はハッと目を見開いた
「あった…!」
私が探していた大きめのおっぱいがそこにあった!
娘の胸についていた!
そうかそうか。
母乳をあげているとき大きかった私のおっぱいは
ちゃんと娘の血となり肉となっていたんだ
私のは無くなったけどちゃんと引き継がれていたんだ
17歳の夏服に眩しさを感じながら
私はもう探さないことにした
(終わり)
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