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―――
「良かったですね。」
「え?」
「積年の恨みを晴らす事が出来て。」
「……えぇ。」
織田や今川の人質として生きてきて、自分は一体何をしたいのか何を守りたいのかわからなかったけれど、義元を自分の手で葬った今、何となくわかったような気がした家康であった。
(私はこれから岡崎城の城主として、織田信長と共に天下を目指す!)
「家康さん……」
「はい?」
「申し訳ないんですが、腰抜けちゃいました……」
「……え?」
結局その後、蘭は信長に叱られながらも再び勝家の世話になって帰城した……
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