立ち向かえ、時を操るに至る衝動的な魔物

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 何だかこれのような気がしてきた。というより、正直なところもうなんでもいい気がしているので、これにしてしまおうと思った。  この程度を理由とするのはやはり寂しい気もするが、なんだかもう考えるのも面倒臭い。そもそも別に深い理由なんて無くても、タイムリープくらい気軽にすればいいと思う。別に僕は望んで(さかのぼ)ったわけでもない。  僕は歯を磨くために時間を遡ったんだと、そう思うことにする。そして早く僕に休日をくれ。  僕は目覚まし時計をセットし、眠りについた。  翌日。僕は寝坊することなく目を覚ます。  念のため、携帯電話の日付を確認したが、やはり5月31日だった。  まぁ、とりあえずは今日が終われば6月1日になる。6月1日になれば、時間逆行前の日付になる。そうすれば、僕のタイムリープなんて無かったも同然になるし、もうそれでいい。とにかく休日になってくれさえすれば、もうそれでいい。  僕の中では休日を挟まずに平日を繰り返しているので、今日は都合8日目の平日だ。もういい加減、休みたい。もはやタイムリープの理由なんてなんでもいいので、この平日のループから抜け出し、早く土日になってほしい。  とりあえず僕は歯を磨き、会社へ行った。
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