うやうやしいプロポーズ

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     黒装束をまとった気の弱そうな男が、美しい乙女に恋をした。    男は乙女にうやうやしくダンスを申し込んだ。  踊っている最中、男はかすれる声を振り絞り、乙女の耳に囁いた。 「あの… 君の一番心臓に悪い存在になりたいです。どうか、僕の花嫁になって…」  男は死神だった。  乙女に精一杯のプロポーズをした。
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