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数秒の沈黙ののち、後藤夫人はなぜか愛子に向かって微笑んだ。
「愛子さん、よかったわね」
愛子はほっとしたような表情を浮かべて、それから少しはにかんだ。
優一は愛子のこんな顔を初めて見た。
愛子の新しい顔に気を取られているあいだに、後藤夫人はポケットからスマートフォンを取り出して、テーブルの上に置いた。
「実は、愛子さんと私からご主人に報告がございまして…」
スマートフォンのスクリーンは肌色の画像を表示していた。
よく見ると、それはDVDソフトのパッケージの写真だった。
そしてそのジャケットには見覚えのある女が2人、下着姿で並んで写っていた。
ああ…。
理解ある夫は放心した。「愛子さん。理解のあるご主人でよかったわね」
「ええ…」
「じゃあ、次はうちの番ね。行きましょうか?」
「ええ」
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