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 N氏は夜を楽しんでいた。外に出て、散歩をしたり、だらだらと木を切って、家を少し改造したりして、夜を楽しんでいた。  しかし、最近はそうではいかなくなった。時間がなくなってきたのだ。以前のようにだらだらとしている時間はない。  N氏は息を吐く。すると息は白くなった。しかしその白さは以前と比べて、たいぶ薄くなったように感じた。  ふと、声が聞こえた。 「やっと光が来るぜ」  どこから聞こえたかは分からなかったが、それはN氏にとってはとても嫌な予感がするものだった。  その瞬間、地平線の向こう側から、何日ぶりか分からないほどの細い光が射した。N氏の顔は一瞬で灰になり、N氏はその場に崩れ去った。
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