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「飲める?」 「はい。あ、でも・・・」 片手にペットボトル、片手に鎮痛剤を持っている私は、鎮痛剤を包みから取り出すことができない。 「ああ、ごめん、ごめん。」 中さんがクスリと笑い、私の手から鎮痛剤を取って、パキッと音を立てながら取出してくれる。私の手を取り、2粒、掌に乗せてくれた。 「何から何まで、すみません。」 もう、ほぼ見えなくなった中さんの顔に向かってお礼を言い、鎮痛剤を飲む。 「これで安心です。」 「もう、見えるようになったの?」 私は笑ってしまう。 「いえ、まだ見えません。でも、これはそのうち治るし、この後の頭痛のほうが壮絶なので、鎮痛剤さえ飲んでおければ安心なんです。」 「大変だね。」 「うーん、でも私はこの前兆があるから助かってます。ない人は、毎回、頭痛に襲われるから、もっと大変。」
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