風の時代

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風の時代

 西洋の占いによると、私たちは今「風の時代」を生きているそうだ。 そしてこれはこれから先、約200年続くという。 ということは、生涯「風の時代」の中で生きるということになる。 では、その「風の時代」とはなんぞや、と疑問に感じた。  古代人たちは、夜空を眺め、星の状態を確かめる。そして「明日は晴れだ」とか「そろそろ雨が降る」とか、そんなことを占っていたのではないか? しかし、現代はそんな単純な話ではない。 「ホロスコープ」の誕生である。 一番簡単なのは「星座占い」だろう。 「今日の星座ランキング!」は、もっともポピュラーなフレーズだ。  星座占いをもっと複雑に細かく調べていくと、より深くあらゆる面において道しるべの役割を示す占いとなる。 生まれた瞬間の時間や場所を特定し、星空から読み解く。 しかし、それは生まれた瞬間の夜空ではない。 あくまでも「ホロスコープ」の画面上での、星座と惑星の関係なのである。 つまりは「ホロスコープ」という地図にのっとり、出生地はここ、過去住んでいたのはここ、今はここ、とピンを立てるようなものだろう。 それにより、あなたの生まれ落ちたときに宿った運命はこうです。過去、こんなことがありましたね、今はこうするといいですよ、的なことを教えてくれる。 加え、未来はきっとこうなるでしょう、と予測もしてくれるものだ。 AIよりも不確かで曖昧なものなのは、確かだ。 しかし、不確かで曖昧なものを好むのが、人間という生き物だ。 かくゆう私も、調べたり冒険に出たくなるのは、その人間らしい「不確かで曖昧なものを好む」からこそなのだろう。 恋愛しかり。 人間の感情ほど不確かで曖昧なものはない。 しかし、私たちはその感情をおさえることができない。  何はともあれ、「ホロスコープ」が言うには、2020年12月23日から「風の時代」に突入したらしい。 『ネットワークの時代になり、個人個人が自由な発想で成功することができるようになる』という。 コロナが蔓延し、今まで以上に世界がネットワークで結ばれたことや、それによって個人レベルだった芸術や文化が世界に認知された。 当たっているのだろうか? こじつけだろうか? それは、それこそ個人の感覚に任せられる。 なんにせよ。 「風の時代」 いいじゃないか。 誰のための人生だ。 大空を羽ばたくように、自由に生きる。 そうでありたい。 14cbfa79-4e8e-4122-abd5-19b9c5ee0503
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