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Hisashi『そんなことを言ったってさ』
Hisashi『オレは相木を恋愛対象としては見れない。友達としては好きだけど』
Ayaka『遊びででも付き合える人ならよかったんだけど』
Ayaka『貴方もまっすぐな人だから』
Ayaka『残念だよ』
Hisashi『残念がられてもね』
Hisashi『オレの思いは無視ってわけ?』
Ayaka『無視はしてない。ただ私は高梨を受け止められない。高梨は私のことをたぶんわかっていない』
Hisashi『え???』
Ayaka『高梨は私を理想化している』
Ayaka『誰よりオレをわかってくれる、とか、本当のオレを見せることができる、とか』
Hisahi『絢香よりオレをわかってくれる奴はいないよ?』
Ayaka『つきあいが長いだけだよ。私は、高梨のことわからない』
Hisashi『そんなこと言ったら相木だってオレのことわからない』
Ayaka『でも、ミサは高梨を知ろうとしてた』
Ayaka『顔がいいとかそんなんだけじゃなかった。だからミサを応援した』
Ayaka『私はね、恋愛をするなら自分をわかってくれようとする人がいい』
Ayaka『たぶん高梨の中に「理想のワタシ」がいるから』
Ayaka『私とつきあったら高梨は失望すると思う』
Ayaka『こんな奴だと思ってなかったって』
Ayaka『そしたら12年も続いた友情が終わるんだよ?』
Hisashi『そんなこと思わない。絶対に』
Ayaka『私と高梨は長く近くにいすぎたんだよ。高梨は盲目になってる』
Ayaka『盲目……違うかも』
Ayaka『見えなくなってるわけじゃないよね。ある一点方向しか見えてない』
Ayaka『ミサとずっと仲良くいたかった。でも私がいるとダメなんだ。ミサの心を乱しちゃう』
Hisashi『だから京都に行くのか? 相木から離れるために?』
Ayaka『これが一番いい道なんだと思った。ミサと友達でいられる道なんだよ』
Hisashi『絢香が何を言っても、オレは絢香の近くにいたい』
Hisashi『来年、京都の大学を目指そうかな』
Ayaka『何を言ってるの?』
Ayaka『ちゃんと受かってる大学あるんでしょ?』
Ayaka『私なんかのために浪人とかバカなの?』
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