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「俺の事はいいだろ、俺の絵以外興味ないだろ?」
「そんなことない!」
「え?」
意外にも即答してくれて、きっと…俺はニヤケタに違いない。
「上手だな…危うく手なずけられて、美術の点渡すとこだった。」
駆け巡る俺の動機をなだめながら、バカっぽく笑って見せた。
「なに言っているの?私、ユウヤンから教わってないでしょ?」
「うん?ああ…そうだったな。」
「フフッ。ありがとう、いつも見守ってくれていて。」
「え?ああ…オッサン、と俺はまあ年はそう変わらないけど。好きなんだろ?」
そんなこと!
あらためて、彼女の口から聞くこともないのに…。
聞いた事をすごく後悔していた。
つい数分前に、言ってくれた…あの言葉の続きを聞けないとわかっていても、俺の頭の中で妄想する彼女に、言わせていた。
―そんなことない!私は、ユウヤンが…谷崎優也さんが好き。
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