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嫌な予感は、俺だけでなく…
彼女と同じクラスだったカイも感じたらしく、珍しく俺のところに美術の授業が終わった後駆け寄ってきた。
「な、ユウヤン。」
「うん?」
「やたらと、嶋谷との事…言っていたのを聞いて。あの先生、好きなんだねって…アイツ言ってた。」
「フッ相変わらず…冷静な観察力ですな。二人は高校と大学の後輩らしい。」
「俺…苦手。」
「あら?私の事?」
「え?」
俺もカイも背中がゾクゾクしたのは、同時だったようだ。
「ああ…この子が言っていたのは、こ…国語がって話です。」
「おい、そうなのか?初耳だぞ?」
そこに授業から戻ってきた彼がカイの背後に立って、顔を覗き込んでいた。
「ああ、ちょうどよかったじゃないか!あそこの自習室で聞いてこい。」
そう言って座ろうとしていた彼をそのまま、職員室内にある2畳ぐらいの部屋に追いやった。
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