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私の脳内設定だと、この二人は両片想い。好き合ってるくせに、お互い意地を張りすぎて本音が言えずに悶々としているの。水間君とならリバも有りだけど、このケンカップル二人は絶対に葛城さんが攻めね!俺様ちょいSな攻めが、穏やかと思わせつつ実は負けず嫌いな受けにベタ惚れってところが推しなのよ……!!
私の並々ならぬおかしな様子に気付いた結城さんが一瞬ギョッとした顔になり、葛城さんの肩を押した。
「あ、あー……ええ、と。葛城、そういえばさっき提携先の企業から連絡があったって言ってたけど、返事しなくていいのか?俺なら信頼関係崩さない為にもすぐ行動に移すけど」
葛城さんは「やべぇ、そうだった」と言って途中だった珈琲を飲み干した。
「連絡してくるわ。それじゃ、紺野、明日の分はよろしく頼むな」
「あ……はい!」
忙しなく休憩コーナーを出て行く葛城さんを見届けてから、結城さんが今度は私の肩をポンっと叩いて、通路の先を親指で指し示した。
「ちょっとついてきて」
「えっ!?……あ、はぁ……?」
休憩コーナーを出てツカツカと少し早足で歩く。
なんだろう?いや、なんだろう、じゃないか。また私トリップしてたものね。結城さんのことだから、絶対気付いてましたよね。
自分がネタにされるって、やっぱり嫌なんだろうな……私はこれから説教でもされるのだろうか。
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