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葛城さんは機嫌良さそうにウンウンと頷いた。
「紺野は仕事できるし協調性もあって助かるわ。よくよく見ると色白でけっこう俺好みだしな!それに比べて結城はなぁ……全然可愛くねぇなあ。なんでこいつ、女には人気あるんだ?」
葛城さんは結城さんより少し背が高い。言いながら肩を組もうとして、結城さんに手をはらわれた。
「馴れ馴れしい。俺はお前と違って誰にでも愛想良くしないんだよ」
「……はあ?なんかお前機嫌悪い?」
葛城さんのおでこに怒りマークが現れた気がした。結城さんは構わずに作り笑いをする。
「いや、別に。仕事は機嫌に左右されてするものじゃ無いからね」
「へぇ、俺との会話も仕事なのかよ?」
「そうだね。まぁ、仕事が絡まないと基本的に話すことはないかな」
二人の間に火花が散った!
ーーーま、待って待って待って!こ、これぞまさしく……ケンカップルってヤツじゃあないですか!?
私は心の奥底で垂れ流しの涎を拭いた。
前々から思っていたけど、この二人絶対お互いを意識し過ぎていると思うの!ライバル視してるってことは、お互いの動向を逐一チェックしているんだろうし、気になる相手だからこそ喧嘩腰になってしまうのよね!?
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