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______その頃サリーは影の本拠地にいた。場所はどこかわからない。時空の歪みを利用して影の住処としているんだろう。
「サリー、ハヤクショウカンマホウツカッテクレ」影が勢いよく近ずいてきてサリーの目の前で止まった。
サリーは怖くて今にも泣き出しそうだ。
「わ、わかりましたから、召喚魔法で何を召喚すればいいんですか?」影を怒らせないよう話すサリー。怖くて握りしめていたままのサリーの手は血が滲み出してきている。
「いくら召喚してくれと言われても対象が分からないと、召喚することもできません……」サリーがそういうと影は集まって話をしている。
(お願い、カターシャ早く大蛇の元に来て)
「シニガミダ……ワレラノボスシニガミダ!!!!」影たちは興奮したように一斉に言い始めた。
(こ、怖い__影のリーダーは死神だったの? 死神は確か大昔に魔法によって封印されたはずよ……)
「オマエデキナイノカ? ニセモノショウカンマホウダナ」
「いいえ! 私は本物の召喚魔法が使える魔法使いです」
「ハヤクヤレ」
(よし、バレないように大蛇の召喚魔法を描くしかない……)サリーはそう心に決め、ポッケに入れていたペンを握った。黒光りしているペン……母の引き出しから昔こっそり出して、ずっと持っていたものだった。
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