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空中に投げ出された一行。現在地も分からないまま、ものすごい勢いで飛ばされている。
「落ちる! 怖いんだけど!」
「うわあああああ」
アズールとブリードは怖くで二人で抱き合いながら飛ばされている。
他の者たちは飛ばされながらも冷静に時空の歪みを堪能していた。
ノアールなんか、目を輝かせて「はっはっっは〜」と笑っている。
そんなノアールを見て、ミカリス王は引き笑いをしていた。完全に引かれてしまったノアール。
「ノアール殿やめてください!」大声でジンが叫んだ。
「時空の歪みを通ることなんて一生に一度あるかないかなんですから、楽しみましょう!」ノアールの好奇心の塊が爆発してしまったようだ。
サリーはというと、飛ばされながら意識を手放していた……
「サリー!」と呼ぶカターシャの声も耳に入っていないのだろう。
カターシャはサリーの腕を掴み、自身に引き寄せた。このまま離れ離れになってしまう気がしたから。
「頼むから、もう勝手にいなくならないでくれ……」
カターシャの悲痛な心の声が漏れていた。
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