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テントの外から声がする。何やら賑わしい。
眠い目を擦りながらテントを出るサリー。
「おはよう。一体……」
「サリー!!」聞き覚えのある声がサリーを呼んでいる。
「ゾーイさん? ボト?」目の前には大きなクマのボトが。更にサリーが視線を地面に向けると、城の調理場で仲良しなシマリスのゾーイがいた。
「どうしたんですか?」サリーが尋ねる。
「どうしたじゃねぇよ! 風の噂でサリーが影に捕まえられたって聞いて、心配で駆けつけたら……カターシャと同じテントで寝てるじゃねぇか!」
ボトは大きなクマの体を上下左右に動かしながら話している。
「カターシャにムカついて、朝テントから引っ張り出してやったぜ!」ボトはメラメラと戦闘心を燃やしているようだ。
「通りで、カターシャ……眠そうなのね」サリーがボトの後ろをみると、大きなあくびをしているカターシャがいた。
「ったく朝からうるさいんだよ。でかいクマのくせに……」
「んなんだと!」ボトがカターシャに言い返していると__
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