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賑やかに帰ったものだから、町に到着するや否や、先頭を歩いていたジンに怒られてしまった。「戦闘の帰りなのですからもっと静かに帰ってください」と。
サリーの視線の先には大きな門があり、城に向かう真っ直ぐな道が見えた。
騎士たちは疲れ切った体に再度気合を入れて歩いていた。
先を歩く騎士たちを見てサリーはいいことを思いついたらしい。
「よし!! やろう!」
「なんだ?」頭の上にハテナを浮かべるボト。
「いいわよ。腕がなるわね〜」力こぶを作るそぶりを見せたシマリスのゾーイ。
「一体何が始まるっていうんだ」カターシャも理解ができず困っている。
「みんな疲れているでしょうから、夜ご飯を作ろう! 今日は盛大に作るよ!」サリーは顔をぱあっと明るくさせて言った。
「お前はうちの騎士より体力があるんじゃないか?」カターシャはサリーの頭を撫でながらいうと、ボトがこう言った。
「イチャイチャすんな!」
眉間にシワを寄せなががらカターシャを睨むボト。やはりカターシャとボトは兄弟のようだと、誰もが思っただろう。
「さっそうと決まったら、私はリコリスに魚の配達を頼んでくるわね」そういうとゾーイは町の中に消えていった。
「じゃあ、私たちは野菜の調達よ。カターシャ、また後でね」サリーはボトを引き連れ町にある八百屋に向かった。
「ったく、あいつら……」サリーたちがいた場所をじっと見るカターシャ。
「よし、俺も負けちゃいられんな」そういうと、駆け足で騎士たちのもとへ向かった。
「よし、お前ら、帰ったら武器の手入れと稽古するぞ〜」
「「「えええええ!!」」」
城に向かう道では、騎士たちの悲鳴が飛び交っていた。
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