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「いいって言っているじゃない。作ってあげるわよ」
「本当か?」
カターシャは目をまん丸にしている。
「だってご飯を作るだけよ、簡単じゃない」
「簡単じゃないって、お前、そうゆう意味で言ったんじゃないんだ」
「じゃあ、何っていうの?」
「それはだな、これからもずっと・・・俺のそばに・・・」
そう、カターシャが最後まで話そうとした時だった
「「サリーさん!!」」
「っておい!今いいところだったのに、邪魔するなお前ら!」
声の方を見ると、騎士たちが料理を口いっぱいに頬張ってサリーを呼んでいた。
「「「早くこっちにきてくださいよ!」」」
「・・・・みなさん・・・・口に物を入れたまま話さないでくださーーーーい!!」
サリーの雷みたいな怒号が響き渡ったお城の一角。
そんな様子を見てお腹を抱えて笑うジン達。
「平和だな」
「ああ」
どこからかそんな声が聞こえた気がした。
「サリー、よかったね」
アズールは尻尾をふわっと靡かせて、夢の中へ入ろうとしていた。
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