1.砂の下で

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 青年はしゃがみ込み、砂漠に手を当て、何かを呟いた。すると地面の砂がどんどん掘られていく。青年は砂に触れているだけなのに…………そして、砂の奥深くから箱らしきものが出てきた。 「女、探していたものはこれか??」  青年は箱についた砂を綺麗に落としながら私に渡してきた。 「スパイスだ!! 砂の下に埋まってしまっていたのね!! どうして分かったの………… ありがとう!!」  私は嬉しくて青年に抱きついた。  一瞬固まった青年。 「嬉しくて…………つい。失礼いたしました」 (あとは道具があれば料理ができるわね) 「ーーーーお前名前は??」 「サリーと申します」 「ーーーーサリーか。俺はカターシャ…………」    そのあと彼は何か言っていたが、アズールの大きな欠伸の音で聞こえなかった。  このまま砂漠にいても仕方ない。もうなるようにしかならないと、腹を括り私は彼らについていくことにした。
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