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「どうぞ。はい、アズール」
トラはグルグルグルと喉を鳴らし、お肉を食べた。
「サリー、お前食べないのか??」
カターシャが聞いてサリーにきた。
「私は大丈夫!! アズールに沢山食べて欲しいから!!」
「そうか、じゃあこれ食べろ」
そういってカターシャは自分の食べかけのお肉をサリーに差し出してきた。
「いいですいいです!! 食べてください!! 私は本当に大丈夫ですから…………最悪倒れてもアズールが運んでくれるし」
「いいから口を開けろ!! お前が倒れたらどうするんだ!!」
「そ、そんなぁ」
お肉を箸で掴み、そのままサリーに差し出すカターシャ。
半泣きになりながら、仕方なく口を開けお肉に被りついた。
「ーーーーうん!! やっぱり私の作る調理は美味しいわね!!」
「ふっ!! うるさいやつだ」
(急に笑わないで…………カッコ良すぎるから…………)
サリーの心の声なんてカターシャには聞こえていないけど、なぜか隣でジンがクスクス笑っていた。
「ジンさん、どうしたんですか??」
「いや、カターシャ様がいつにもなく笑うものですから」
「おい!! ジン!! 余計なことを言うな」
「申し訳ない、失礼しました…………クスクス」
「全く、早く食べてラクダの様子を見てきてくれ」
「ええ、分かっていますよ」
(この二人は、兄弟というかなんというか、仲良しね)
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