君よ

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君よ

何を言えばいいか 何を伝えればいいか ずっと考え、千夜一夜 人の想いとは複雑で 言葉では表せない何かがあって すべてを分かち合うなんて不可能で 分かり合うなんてもっと そう言い続けて逃げてばかり 誓ったはずのこと消し去り 地の果てまで逃げ込んだ 誰もが認める不適合者 世界にとって要らないから 誰の目にもつかないよう ひっそり出ていこうとした それなのに 君よ そんな最低な奴を抱きしめやがった 独りにさせないと言いやがった 君よ 離してくれなかったよな 死ぬなんて許さないって なんでもいいから生きろって 言葉は人を傷つける どんなに想いを乗せたとて 無情にもその心、一突き あっけなく殺してしまう そんな言葉を君は愛した 誰よりも、何よりも、愛し抜いた だからこそ君の言葉は熱かった 誰よりも、何よりも、信じられた 他の誰でもない 君のせいで こんな無鉄砲な希望が愛おしいのだ 君よ そんな不甲斐ないバカを愛しやがった それでいいんだと言いやがった 君よ しつこく励ましてきたよな 絶対に諦めるなって やるだけやってみろって 言葉を探して、千夜一夜 今でも君の顔が浮かんで 胸の中に広がるプラネタリウム まばゆく光っては、闇へ沈む それでも探して、千夜一夜 もう逃げ出しはしない 手放しはしない 諦めてなるものか もう二度と 君よ 頼んでないのに救いやがった 今度は僕の番だ 君よ びしょ濡れになるまで泣くのだ 元から僕らは雨曝しだ 君よ 不格好でいい 無様でいい そう言ってたよな 君よ 独りで背負うな 味方はここだ 世界に要らなくとも僕には必要だ 君よ 死ぬなんて許さない なんでもいいから生きろ
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