邂逅相遇の霧

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邂逅相遇の霧

。゜*。゜.*.。゜.゜ . * リヴァイブを解くさ中、 回廊で佇む白拍子と目が合う事に わたしは驚く。 。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 「さすが、真の巫女、なのね。」 わたしの呟きが聞こえたカンジが、 「アヤカと引き合うモノが有る のだろう。巫女同士だろう?」 そう言って、 わたしを後ろから抱き締める。 。゜*。゜.*.。゜.゜ . * なら尚の事、白拍子に わたし達は見えているのだろう。 未曾有の飢饉という 困難を救う為に、 法皇の願いによって開かれた。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 『雨乞い儀式』。 其こで唯一、 舞を舞、雨を降らせたのが、 白拍子。。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 白拍子の 人を超えた美しき舞姿に 雷に撃たれた如く、 心を射ぬかれた若き武将は、 直ぐ様 白拍子を妻にと恋い願う。 。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 本来ならば、 決して交わる事の無かった 互いが、出逢った瞬間。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 引き合った二人。 正妻が居るにも関わらず、 武将と側室となった。゜*。゜.*.。゜.゜ . *白拍子は 一対の身体になり寝食を共にする 程に愛し合う。 。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 「確かに何処か、 わたし達みたいかもね?」 「オレ達か。リヴァイブが解けた 瞬間は周りに気を張るぞ。」 わたしの頭の上に、 カンジが擦り寄せる顎の感触を 感じながら、 解けゆく再幻影の粒子の中で、 。゜*。 わたしは、 悲恋の二人、白拍子達の出逢いと わたしとカンジの出逢いを 重ね思い出す。 「リヴァイブが解けた瞬間に、 誰が待ち受けていても、 おかしくないもの。分かったわ」 それでも、 背中から抱き締めるカンジが いれば、 わたしは大丈夫。 それは、 都で運命的な出逢いをした 二人が、雅びで艶やに 愛を燃やしていく末、 其の華やかなる絵巻な様を 疎まれ。゜*。゜ 大倉の地で政をする 兄に都を追放される宿怨と 重なるの。 「カンジ、わたしとカンジが 出逢った日の事を覚えている?」 わたしは胸に回された カンジの腕に、 自分の手を添えてカンジに、 問い掛けてみる。 ああ、 わたしの気持ちに呼応して、 新たな再幻影の粒子が わたしとカンジに立ち込める。 「忘れる筈が無いだろう。」 カンジの子宮に響く低い声が わたしの頭から優しく芝居する。 リヴァイブは、巫女である わたしの心で発動をするから、 つい、感情の発露で わたし達は幻影の霧に包まれた。 時間軸は、 わたしとカンジが出逢う頃。 「オレ達の逃走は、あの時から、 もう始まっていたようなものだ」 わたし達も、 最初から 雷に撃たれた恋を していたのかもしれない。 Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ *。゜*。゜.*.。゜.゜ . * 。゜*。゜.
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