♯0「正邪の狭間で少女が見る夢」

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 ある日、灰殻となった村の中央でうずくまっていると、王国の兵士が取り巻いて、「お前がシルバー・アッシュか」と震えながらに問うた。  それが今の私の呼び名らしい。 「村を滅ぼす邪悪な奴め! おとなしく我が王の裁きを受けよ!」  下級兵士の何十人に取り巻かれ、武器を突きつけられたとしても、瞬時に灰にしてしまうことも可能だった。  けれども、姉さまたちの喪失感に明け暮れて、傷心しきっていた私は、抗うことなく捕まった。
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