♯0「正邪の狭間で少女が見る夢」

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 自然の洞窟を利用した牢獄の最奥で、横たわっていた私のところへ食事を持ってきた男がいた。  しかし男は私に食事を差し出さず、牢屋の前に座って私のご飯をむさぼり始めた。 「あんた、本当に伝説のヒーラー・イリア様の妹なのか?  なんだって村なんか滅ぼして回ってたんだい」 「姉さまや父さま、母さまが帰ってくると思って……」  男は噴飯して転げ回った。
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