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死刑当日、処刑場へ連行された今になっても、私はどうやって逃げだそうか思いつけずにいた。
禁断の力を使えばここから抜け出すことなど容易いが、いったん力を解き放ってしまったら、この砦をすべて灰にしてしまうまで制御が効かないかもしれない。
もう誰を殺めようとも姉さまたちは帰ってこない。
もう二度と禁断の力を使いたくはない。
処刑人が私の背を突き飛ばし、絞首台へ上がれと命じた。
私は短い階段をゆっくりと上がり始める。
縄が自分の顔に差し迫り、いよいよ首を預けなくてはならなくなった。
もはや禁断の力を使うしかない――。
そう覚悟を決めたとき、
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