♯0「正邪の狭間で少女が見る夢」

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「アンジュ、今だ!  お前はオレが守る!」 「はい!」  私は凪が来たかのように心をしんと静まり返した。  清らかなる門を開くように意識を胸奥に集中させる。  周りのざわめきがかき消えて、時の流れがスローになった。  泉の底から清水が湧き出てくるかのように、慈愛の心が満たされあふれきったとき、癒やしの波濤が光り輝く輪となって、全方位の兵士たちを包んで一気に貫いた。
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