♯0「正邪の狭間で少女が見る夢」

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 ――人を治癒する力はね、  人を害することもできるのよ。  もしも邪悪な力を使ってしまったら、  アンジュは味方を失うわ。  それが邪悪な力を得る代償よ。  ひとりぼっちになりたくなかったら、  アンジュは決して人を傷つけないでね。  約束よ――。  味方なんて、どこにもいやしない。  私はもう、ひとりぼっちなんだ!  私が禁断の力を思い描いてしまったそのとき、堰が切れたかのように、闇なる何かが身体の中からあふれ出してきた。
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