♯0「正邪の狭間で少女が見る夢」

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 私は天を仰いで許しを乞うた。  絶叫し、悔悟した。  それに呼応するかのように、土砂降りの雨が降り出して、私の身体にこびりついた灰殻を洗い流した。 「姉さまとの約束を破ってしまった……。  きっと姉さま悲しんでる……。  そうだ、  もっと悪いことをすれば、  姉さまや父さま、母さまがお叱りに帰ってくるに違いないわ」  私はもう、まともではいられなかった。  まるで心のひだに石が詰まって堅くなり、粉々に朽ち果てていく音がした。  私の心が壊れていく音だった。
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