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Intro / Farewell -July,1st 7:00pm- 遥人が夢の先で見るもの
7月1日、午後7時。
夏の到来を感じさせる強い太陽が地平線へ傾き、空がオレンジ色から薄紫に移り変わる頃。
湾岸エリアにあるライブホールは、満員の観客で埋め尽くされていた。
午後6時の開場からちょうど1時間。
観客を煽るようにライトが一気に落とされると、フロアから一斉に歓声が沸き起こる。
「おっ、何か始まりそ」
デビューショーケースを迎える「彼ら」のこれまでの軌跡を辿る映像が、ステージ中央のスクリーンに次々と映し出された。
まるで昨日の出来事のように思い起こされる、歓喜、涙、苦悩の記憶と、それぞれが歩んだ道のり。
「ここまで来たんだねぇ…」
誰かの呟きはフロアの熱にかき消されていく。
もうまもなく、幕が上がる。
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