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ーーー別に、今死んでもいいや。
出張からの帰り道。
反対車線から猛スピードで走ってくるトラックとすれ違う度に、こんな縁起でもないことを考えてしまう。
「はぁ…」
吐く息と吸う空気の量も、最近では比重が合っていない気がする。というより、日々の生活に息苦しさを感じる日がもうどれくらい続いているだろう。
こう思ってしまうのは、年齢のせいなんだろうか。
「2時半か」
…と言っても昼ではない、深夜だ。
車が峠を越えた辺りでチラリと時間を確認し、また口からため息が漏れた。
今日はいつもより疲れたな。油断をすると目を瞑ってしまいそうになる。
ここからあと2時間は運転をしなければいけないというのに。
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