3.2 私の唯一の才能

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3.2 私の唯一の才能

編集長のアズマです。今回は私の才能について話したいと思います。 皆様は、色んな才能をお持ちかもしれません。これなら誰にも負けない、そんな能力がある人もいることでしょう。私にも、これだけは誰よりも優れているという才能が一つだけあります。私の唯一の才能は、不器用なことです。 私は小さい頃から、運動音痴で口下手で、図画工作もてんでダメという、とんでもない不器用さを発揮していました。失敗してはクヨクヨし、過去を振り返っても恥ずかしい思い出しかありません。そして、皆様もうなずけることだと思いますが、小説なんて不器用な人間しか書けません。 器用に生きてきた人間は、そもそも現実世界で上手くやっていけるので、小説を書こうなんて思わないことでしょう。書いたとしても、きらびやかな作品しか書けないでしょう。私は不器用で、現実でまともに生きていけなくて、妄想ばっかりして、気づいたら小説なんて書いてました。そして、クヨクヨして生きてきたからこそ、人の気持ちが分かり、小説に深みを加えることができます。 もしもこれを読んでいる方で、自分が不器用で嫌になっている、という人がいるかもしれません。その気持ちは私もめちゃくちゃ分かります。しかし、不器用だからこそ、書ける小説があります。いや、不器用にしか、真の小説は書けません。もしも、あなたが誰よりも不器用なら、誰よりも優れた作家になることができます。失敗の勲章が、あなたを輝かせてくれる日が必ず来ます。その日まで、共に創作活動をしていきましょう。
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