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夜、朝が来るよりも怖くない。
「夜」には、自分の思い描いている敵がいないから、
自分ひとりの世界で完結するから。
なによりも、陽の光の元にいるよりも、
なによりも、自分の醜さを軽減して、
一緒に悩んで、苦しんで、同調してくれる、
そんなような気分になるから。
あさより、安心する。
朝が来るのが怖いから、
だからいつも眠れなくって、
でも朝が来てしまったらもう抗えないから、
朝が来てしまったら眠らない理由もなくなって、
朝が来てしまったから大人しくしたがって、
夜眠れなかった分を取り戻すように、
朝が来てしまったという後悔を頭において、
眠りにつく。
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