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「それではお母様先に行って参りますわ」
「ええ私はあとで行くから良い子にしてるのよ里桜」と優しく微笑む母
「ええわかっていますわお母様」
「香川行きましょう」
「はい里桜お嬢様」
そして私は香川とともに玄関を出た。
私は如月里桜
世界でも有名なホテルや会社を何軒も持っている社長の娘で3歳上の兄が1人いる。
そう私は代々続くいわゆるお金持ちの家系。
なので執事やお手伝いさんが沢山いる。
なんで私は如月家に産まれてきたのかしら?
私は普通の家庭に産まれたかった。
そう私はごくごく普通の家庭に憧れてるの。
でもお父様お母様に不満がある訳でもない。
私の父と母は私のことを愛してくれてる。
もちろん私の兄も。
それはとても嬉しい。
自分で言うのもおかしいけど私はお嬢様っぽくないと思うの。
ごくごく普通の女の子と変わらない。
そして今、私の目の前にいる堅物男は私の専用執事の香川利彦。
「ねぇ香川・・・やっぱり車で行くのかしら?」
「当たり前です里桜様」とキッパリ言われた。
やっぱりね・・・はぁぁ・・・。
「ねぇ香川、高校までそう遠くないから自転車で行ったらダメかしら?」
「自転車ですか?駄目です里桜様は如月家のご令嬢なのですから、学校に行くにもお車でなくてはなりません・・・わかりましたか!!」と香川に睨まれた。
香川のバカ・・・。
私の気持ちを全然わかってくれないんだから!
「ねぇ香川車ばっかりだと私太ってしまいますわ!!いいのかしら?」と香川を睨みながら言った。
「大丈夫です。里桜様そうなられましたらジムに強制的に行けばいいだけのことなので」と言い香川はにっこりと微笑んだ。
うっ・・・ジムですって?
香川の意地悪!!!
「わかりましたわ。車で行きますわ!」
「ふふっ分かって頂けたようですね・・・お利巧です里桜様」
お利巧って・・・子供やペットに言う言葉でしょ~が!!!
「私は子供じゃないですわ!!」
「安心して下さい。里桜様はまだまだ子供ですよ」と言い、またもや香川はにっこりと微笑んだ。
香川・・・あなたどうしてそんなに意地悪な性格をしてるのかしら?
ああ誰か・・・香川をギャフンと言わせられる方法を私に教えて下さい・・・。
そして私は車で学校に向かった・・・。
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