偏屈男

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 休日には遊園地や海に連れていってくれたし、よくいるお父さんだったと思う。  それでも父の二面性を知っていた僕は『大好きなお父さん』とはならなかった。  母親は母親で僕に八つ当たりをした。機嫌が悪ければ無視をし、理不尽に怒りをぶつけてきた。  そんな母も僕にとっては『大好きなお母さん』にはならなかった。  耐えられなくなった母は幼い妹と僕をそんな父親の元に残して出ていった。  数年後、なぜかまた一緒に暮らし始めるが子供だった僕には理由は分からない。  それでも結局は僕が中学生の時に二人は離婚した。
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