10人が本棚に入れています
本棚に追加
去っていった女性を棒立ちで見送り、我に返る。
……夜ご飯どうするかな。今日は料理をする気分ではない。
仕方なくインスタントラーメンと缶ビールを一本カゴに入れ会計をした。
スーパーを出て歩き始めると、先ほどの女性が買い物袋を下げ僕を追い越し走っていった。
……と思ったら、振り返りこちらに走ってきた。
「すみません! 先ほどの方ですよね? 本当に私のせいですみませんでした! 」
また深く頭を下げる女性。
「いえいえお気になさらないでください。」
今度はちゃんと答える。
「あの! 良かったらお詫びに夜ご飯をご馳走させてください! すみません、急いでいるのでちょっと来てください! 」
そう言って僕の手を掴むと走り始める。
最初のコメントを投稿しよう!