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結婚式
私は高校を卒業し、大学へ入学した。
大学入学後すぐに、聡司さんと私は婚約した。聡司さんは豪華な婚約指輪を贈りたいと、言い出だした。欲しくないと何度も説得したけれど、これだけは譲れないと言われた。
「効果の程は分からないが男避けの意味と、私の婚約者であるという証だ。
どうか受け取ってくれないか。」
と言われてしまった。
私は学生だからと我儘を言って、ダイヤモンドが小振りの可愛い婚約指輪をもらった。
そして20歳の私の誕生日に、結婚式を挙げた。
式場は初めて会ったあのホテルで。
和やかで温かい結婚式。
大学生の私に合わせ、勉強に励める環境を作ってくれた。
聡司さんはどこまでも私に甘い。
「聡司さん、これからどうぞ宜しくお願い致します。」
「お見合いをしてから今日まで、知れば知るほどあなたは魅力的な女性へと成長していく。
今では変な虫が付かないように、心配をするばかりだ。
どうか、私の元から離れないでほしい。
愛してる、紫。」
「私も愛しています。」
見つめ合った私達は、
自然と近づき口づけを交わした。
私達がずっと一緒に、いられますようにと
祈りをこめて。
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