入籍したのに

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入籍したのに

そして、あの魔の食事会から半年が経った頃。 私はようやく彼を認め受け入れる覚悟をした。付き合い始めてから、既に二年半が過ぎていた。 再び、私の親との食事会をする事になる。 ーー私たち、結婚します。 これはお互いの気持ちを確かめ、結婚する事にしたのだ。 二人で話し合って。。 彼の趣味も認めてあげるつもりだった。 そして翌日、二人は婚姻届に、お互いのサインをし、印鑑を押して市役所に提出した。 二人して幸せに満ちている。 晴れて二人は夫婦になった。。 でも、今思うとこの結婚は失敗だったかも知れない。 何せ、私がその趣味を受け入れたのを期に、毎日の様に繰り返し、彼をもう「男」とは認識出来ないほど、私は彼を否定し始めているのだから。。 彼は私の目の前でも、何の恥じらいもなく化粧をし、、何の恥じらいもなく女装をし、そして終いにはこう言い出すのだ。 ーーオレ、、整形したいんだけど。。 その瞬間。 私の中で何かが弾けた。 私が「愛」ーーそんな儚い幻から、目が覚めたのは、結婚後わずか3ヶ月。付き合い始めてからはちょうど三年が経った頃の事だった。 ーーこんなはずじゃなかったのに。。 はぁぁぁぁ。 私は深いため息を一つ溢した。 今はもう、彼は「男」である性すらも、忘れてしまっている。。 ーーこんな人、選ぶんじゃなかった。。 終わり
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