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さっきの話を聞いていて、美弥さんが思いを寄せてくれていたことは知ったけど、改めて言われると…
「恥ずかしい…」
きっと、顔は真っ赤だと思う。
それに、わたしの言葉を聞いた美弥さんは、はは、と笑った。
それがまた恥ずかしさを煽った。
「み、美弥さん…」
「ん?」
「わたしも、好きです」
クリスマスイブに言うはずだった言葉を伝えた。
でも、美弥さんは何も言わない。
それにまだ抱きしめられているため、顔も見えない。
「美弥さん…?」
「本当に、」
「え、?」
「本当に、弦も俺が好き?」
そう改めて言われると言いづらい。
だけど、大好きな人に思いを伝えられるんだ。
ちゃんと、伝えなきゃ。
「うん、本当に美弥さんのことが好きだよ」
そう言えば美弥さんは、わたしをさらに強く抱きしめた。
「ん、俺も好き」
そう言って─。
美弥さんがわたしを離し、お互いの顔を見る。
美弥さんは優しく笑っていた。
今まで見たどの美弥さんよりも、綺麗で、かっこよくて、眩しかった。
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