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「はあ、」
そんなことを考えながら
今日何度目かも分からないため息を吐いたとき⋯、
「幸せにげるよ?」
後ろから声がした。
「っ」
後ろを向くと
怖いくらい整った顔があった。
男の人なのに、綺麗と言う言葉が似合う。
甘い顔立ちなのに、その瞳には何か強いものが宿っているようで惹き付けられる。
「あ、ごめんね。驚かせちゃったかな」
そう言い、その男はベンチのわたしが座っているとなりに腰かけた。
「あの、」
「さっきからため息ばっかだから声かけちゃった」
かけちゃったじゃないよ。
「だれ、ですか」
「ん~?」
にっこり笑顔で誰とは言わない。
あ、怪しすぎるっ!
いくら美形だからって、怪しい。
「わたし、行きますっ」
そう言おうとしたとき
「美弥」
男がいった。
「は、?」
「名前、俺は美弥(ミヤ)」
美弥…。
「はあ、」
「君は?」
「えっ」
君はって、簡単に教えていいの!?
教えようか迷っていると。
よくこの公園にいるよね。
と言い出した。
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